Faile Tokyoのコンペティションに出た感想

Faile Tokyoのコンペティションに出た感想

日記

コンサティーナ,Faile Tokyo

2024年6月17日

総括

まずは演奏を聴いてくださった皆さん、ありがとうございました…! 嬉しかったし、心の支えになりました。

ただ、率直な感想としては何も上手くいかなかったし、上手くいったとしても良い演奏にはならなかっただろうって感じでした。

練習の時点でそうなってしまうだろうと内心思っていたのですが、録音を聴かせてもらって尚更。 素養のない僕でもハッキリわかるくらい、根本的な基礎を蔑ろにした演奏の典型例って感じでした。 見て見ぬふりしてた部分でもあるので、正直向き合うのは辛いですが、見て見ぬふりをするままの方が嫌だなって心の底から思うことができました。

また、想像以上に僕の演奏を聴きに来てくれた人がいて嬉しかった反面、身の締まる思いがあります。 今日で最初で最後にしようと思ってたけど、終わらせたらダメですね。 もっと上手くなって、僕の好きな曲の魅力を正確に伝えたいです。 急にやるべきこと、やってみたいことが山積みになって途方に暮れそうですが、足元から順に積み上げ直していきます。

次こそはせめてコンペに出す 4 曲だけでも、上手くなくてもせめて聴いてて心地よかったって言ってもらえるようにします…!

良かった点

時間制限のある目標を定めて、その 4 曲だけに自分なりに向き合って一旦コンペ用に仕上げてみる、という経験ができたのはそれ自体が良い経験でした。

ソロの楽しさを知ることができたのも良かったです。 セッションだと埋もれやすい表現もソロだと自由に表現できる点が楽しかったです。 一方で、自分の粗も浮き彫りになることを実感できました。

こういったことはセッションに出るだけでは得難いものなので貴重な経験でした。

また、The Three Sea Captains Setdance に関しては素朴なアレンジに留めただけに、多少基礎に気を払う期間を設けることができました。 完全に納得はしてないですが、一定の成果はあったと実感しています。

課題点

上げればキリが無いですが、特にリズムの問題は急務だと思いました。

自分の作るリズムを正確に認知する

現状としては弾きづらいフレーズについてはごまかそうとして早くなったり、処理が追いつかなくて遅れたりしていて、「ここ苦手なんだろうな」という部分が演奏から簡単に示唆できる状況になってしまっています。

また逆に弾きやすいフレーズについても調子に乗って巻いて弾いてしまっている箇所がたくさんあります。 特に付点 8 分音符以上の長さの音について、待ちきれずに次の音に入ってしまっている、と実際に小松さんから指摘されています。

この少しのリズムの悪いゆらぎが演奏が走る原因になるので、まずはメトロノームを活用して苦手なフレーズを中心にゆっくりなテンポで確実に弾けるようになってから徐々に速くしていく練習をします。(本来当たり前のことですが)

でも、これだけでは解決しないと思います。 なぜなら自分が弾いてる最中はリズムの悪いゆらぎを認知できないからです。 だから、ある程度のテンポで弾けるようになったら一回録音して演奏全体を俯瞰で見る癖をつけます。 苦手なフレーズが苦手なままだったとしても、走りやすい箇所認知するだけでも安定感は変わってくるのではないかなと思います。

他に良い練習方法があればぜひ教えて下さい。

抑揚を丁寧に制御する

今回のコンペでは U15 の方々, 町田さん, Taka さんの演奏が特に素晴らしいと感じました。 彼らに共通していたのは、同じフレーズや似たフレーズが繰り返される中にも抑揚の上下を丁寧に制御していた点でした。 特別な装飾がなくても曲を通して飽きることがなかったし、嫌味すら感じるほどの大きな音や重音を使わなくても盛り上がりを表現できていました。 聞いてて心地が良かったです。

セッションだとどうしても意識されづらい部分かもしれませんが、ただ弾いてるだけという状況を打破するには装飾や重音よりも手っ取り早い要素だと今なら強く思います。